ヒアルロン酸注入のあと、レーザーやラジオ波治療は避けるべき?

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フィラーやボトックス注射のあと、レーザーやラジオ波の治療はどのくらい空けたほうかと悩まれることがあるかと思います。論文的には、2007年に米国で著名なドクターが連名で報告したデータがあり、ほうれい線にヒアルロン酸を注入した直後にレーザーやIPL、あるいはラジオ波を照射した結果、ヒアルロン酸ジェルの架橋の変性を起こさずに、フィラーの効果が持続したことを確認しています。

Goldman MP, Alster TS, Weiss R.  A Randomized Trial to Determine the Influence of Laser Therapy, Monopolar Radiofrequency Treatment, and Intense Pulsed Light Therapy Administered Immediately after Hyaluronic Acid Gel Implantation.  Dermatologic Surg 2007;33(5):535-542.

この論文以降は、ヒアルロン酸注入直後にレーザーやラジオ波照射しても効果や安全性に問題がないと言われるようになりました。

それでは、ボツリヌス毒素注射後はどうでしょうか?

こちらも、2005年に報告されたデータがあり、眉間部や目尻のシワにボツリヌス毒素注射直後に、レーザーやIPL、あるいはラジオ波を照射した結果、有効性に影響が生じなかったことを確認しています。

Semchyshyn NL, Kilmer SL.  Does laser inactivate botulinum toxin?  Dermatologic Surg 2005;31(4):399-404.

ただ、最近ではフラクショナル治療など多様なレーザーやラジオ波器械も出ており、毒素が広がらないかなどの安全性に関する追加データも報告されています。